医者も知らない医学の新常識

コーヒーやお茶のカフェインは動脈硬化を予防する?

コーヒー(C)日刊ゲンダイ

 カフェインはコーヒーやお茶に多く含まれている生理活性物質です。眠気覚ましのような効果があり、少し興奮作用があることから、栄養ドリンクなどにも入っています。心臓を刺激して、血圧や脈を上げたり、不整脈を起こしやすくするような危険も指摘されています。 

 こうしたカフェインの特徴からは、心臓にあまり良くないと考えられるのですが、その一方でコーヒーを毎日飲む人は、寿命が長く、動脈硬化の病気も少ない、という調査結果が、国内外を問わず報告されています。ただ、それがコーヒーだけの特徴なのか、それともそこに含まれているカフェインの効果なのか、という点については、あまり分かっていませんでした。

 今年の「メイヨー・クリニック紀要」という医学誌に、カフェイン自体の摂取量と、動脈硬化の進行との関係を分析した論文が掲載されました。

 それによると尿へのカフェインやその代謝物の量が多いほど、動脈硬化の指標が抑制されていました。これはアメリカの研究で、カフェインのほぼ7割はコーヒーからとされていますから、コーヒーを飲むこととカフェインを摂取することは、同じ働きがあると考えてよさそうです。カフェインは大量に取れば中毒を起こすこともありますから、たくさん取ればそれだけ良い、ということではないのですが、1日に数杯のコーヒーやお茶を楽しむことは、動脈硬化の予防にもなると考えてよさそうです。

石原藤樹

信州大学医学部医学会大学院卒。同大学医学部老年内科(内分泌内科)助手を経て、心療内科、小児科研修を経て、1998年より「六号通り診療所」所長を務めた。日本プライマリ・ケア学会会員。日本医師会認定産業医・同認定スポーツ医。糖尿病協会療養指導医。

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