大手製薬会社がシフト 「抗がん剤」開発に大型投資の未来

がん治療薬「オプジーボ」(C)共同通信社

 大手製薬会社が新薬の開発をがん治療薬にシフトしている。医薬品専門誌の編集長が言う。

「これまでは高血圧、糖尿病など生活習慣病薬の開発がメインでしたが、すでにジェネリックで十分対応でき、今後の新薬の期待は薄い。いま各社が狙うのは免疫チェックポイント阻害薬など、がん免疫治療薬の開発です」

 その象徴が小野薬品工業が2014年に発売した免疫チェックポイント阻害薬・オプジーボ。がん細胞が破壊する免疫への攻撃を抑制し免疫力を復活させて、がん細胞を攻撃する治療薬だ。

 オプジーボは当初の悪性黒色腫の治療承認から、腎細胞がんなどに承認が拡大され画期的な治療効果を上げている。

 現在認可されている免疫チェックポイント阻害薬はオプジーボ、ヤーボイ(小野薬品工業)、キイトルーダ(MSD)など5種類。医療コンサルタントの吉川佳秀氏が説明する。

1 / 2 ページ

関連記事