人生100年時代を支える注目医療

【線維筋痛症】投薬治療で75%は痛みが半分以下に改善

岡寛院長(提供写真)

 それに保険診療で認められているFMの治療薬は、「プレガバリン」と「デュロキセチン」の2剤しかない。岡院長が2年前に同院を開業したのも、薬の種類や用量など保険診療内の治療だけでは効果に限界があるからだ。そのため保険診療と自由診療の両方で治療を行っている。

「多くの医師はプレガバリンを第1選択としていますが、眠気やふらつきなどの副作用があり、半数以上の患者さんは合いません。私の場合は、最初に『ノイロトロピン』(保険適用外)の点滴をして、効けば内服薬を処方する。第2選択はデュロキセチンで、プレガバリンはその後です」

 他にも漢方薬、ストレッチや水中歩行などの運動療法、トリガーポイント注射(局所麻酔)、スーパーライザー(近赤外線治療)、磁気治療などの治療法も患者に合わせて組み合わせる。磁気治療器は岡院長が企業と提携して発展させたもので、6月から日米で臨床試験(治験)を始める予定という。

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