3週間を1クールにする抗がん剤「TS―1」(経口薬で、オテラシルなど胃腸障害など副作用を軽減する3つの成分から製造されている)の服用をスタート。約1年間続けられた。
幸い、副作用は仕事の量を減らす程度で済んだが、ひどい下痢に悩まされ続けた。11年10月下旬になって、「肝臓がん」の手術を行い、肝臓の一部を切除した。
3週間後に退院。1カ月後から新たな「抗がん剤」治療が開始された。
点滴による抗がん剤「エルプラット」を投与し、その後2週間は併用して抗がん剤「ゼローダ」を経口で服用し、その後は1週間のリカバリーという3週間1クールのゼロックス療法である。
担当医師から事前に説明されたが、冷たいものに触れると痛みが出るという副作用がハンパではなかった。
「治療を終えて病院を出た途端、風に触れた手に激痛が走りました。副作用である手足症候群により、手と足の皮がむけてしまい、時々、足がつってしまう現象が起こったんです。また、点滴した後の2、3日は、ひと口、水を飲もうとしても耳の下にある骨に激痛が走り、首を絞められたような痛みが起こりました」
末期がんからの生還者たち