まさにガマン比べのような抗がん剤治療だったという。
途中で「UFT」という抗がん剤に切り替えてもらった。だが、岩井さんには合わなかったようで、自ら希望して抗がん剤治療薬を「ゼローダ」のみの治療に変更している。
最初の手術を受けてから治療の歳月は、入退院を繰り返しながらすでに3年が経過していた。
仕事も中途半端で、預金額も目減りしていた。精神的なストレスがたまり、もはや「うつ病」寸前である。岩井さんはメンタルクリニックを訪ねたこともあった。
末期がんからの生還者たち