その調査から、18歳でたばこを吸い始めた人が60歳で禁煙すると、寿命が3年延びると推計されています。50歳で禁煙したら6年、40歳なら9年、30歳なら10年延命するそうです。喫煙歴が短いほど効果は大ですが、40年以上吸っている人でも無駄ではないのです。
たばこを吸うとニコチンが脳内のニコチン受容体に結合し、神経伝達物質ドーパミンが分泌します。すると脳が快楽を感じ、繰り返しニコチンを欲するようになる。これがニコチン依存症です。ニコチン依存症になると、禁煙して1年後でも禁断症状に襲われることがあります。そこで「1本だけ」と吸ってしまうと、もう止まらなくなります。
「自力での禁煙が困難な場合には禁煙外来の受診をお勧めします。健康保険が適用されている今のうちに、効率よく禁煙してみてはいかがでしょうか」
(ライター・伊藤あゆみ)
これまでの健康常識は捨てていい