2月5日の骨髄穿刺の結果、さらに寛解が告げられる。しかし、これで治療が終わったわけではない。この病気は多くの患者が再発するために、さらに加療が欠かせない。
高松さんは2月20日から、「寛解後療法」(地固め療法)が始まった。投与された抗がん剤は、ノバントロンとキロサイドの2種類である。
「体力が少しずつ回復し、頭もすっきりしてくると、余計に病気の重大性がわかってきました。なんか、目の前に底なし沼は広がってきているようで……」
急性骨髄性白血病は、骨髄移植(造血幹細胞移植)の提供者が現れない限り、寛解後療法を継続しなければならない。
誰が提供者になってくれるか。第一候補者としてまず妹の血液(白血球)を採取した。しかし、妹の血液とは型が合わず、不適合である。
続いて長女からと思った。だが長女は出産したばかり。骨髄液を抜くことにためらいがある。
長男、次男の血液も検査され、医師から「移植可能です」との知らせを受けた。
末期がんからの生還者たち