では、食道がんを化学放射線で治療した人が、再発したらどうすればいいか。食道がんは再発しやすいことが分かっていますが、この場合も、声帯を温存することが可能です。
化学放射線治療後は、内視鏡検査などで経過をチェックすることで、再発病変も早期発見できます。そうすれば、内視鏡で切除したり、レーザーを使用する光線力学療法で治療したりできるのです。どちらも声帯にダメージを与えることはありません。
食道がんになりやすいのは60代から。晩年にコミュニケーションに欠かせない声を失うのは、歌手でなくてもつらいものです。決して手術だけがベストではありません。
Dr.中川のみんなで越えるがんの壁