まず、E4遺伝子を持つアルツハイマー病患者の皮膚の細胞から、幹細胞技術によって作られた神経細胞を使って観察しました。その結果、E4を持つ神経細胞では、脳へのダメージとなるタウリン酸化が高いレベルで発生していると判明したのです。
一方で、E4が有害なアミロイド・ベータを蓄積させるのは、人間の脳だけだとも証明されました。さらに研究者たちはすでに独自に開発していた技術を使い、E4遺伝子を脳にとって無害な存在であるE3と同じ性質と機能を持つ遺伝子に書き換えることにも成功しました。この実験の成功で、アルツハイマー病の遺伝子療法開発が大きく前進することが期待されています。
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