生活と健康 数字は語る

肥満をBMIの平均値23.8だけで見ると…

写真はイメージ(C)日刊ゲンダイ

 半分以上の日本人は肥満と呼ぶような体格ではないというのが数字の示すところです。しかし、多くの日本人は自分が太っていると考えるのはなぜでしょうか。

 これは気温の平均を例に考えてみると分かりやすいかもしれません。平均気温を基準にすれば、大部分の日は暑かったり寒かったりで、平均値ぴったりの日はほとんどありません。毎日、暑いか寒いかのどちらかという変なことになります。

 さらに、平年並みという範囲で考えるとどうでしょう。

 例えば3~5月の気温は、平均気温に対しマイナス0.1~プラス0.3度の間にあるときに平年並みの気温と発表されます。この範囲は全体を3等分して決められているため、全体の33.3%を占めるにすぎません。例年と同じような気温が続いていても、そもそも33.3%は平年より寒い、33.3%は平年より暑いというように、66%以上は平年並みでないと発表されます。平年並みの日よりも、平年より寒い日や暑い日のほうが、必ず倍くらい多くなるような基準になっているのです。

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名郷直樹

「CMECジャーナルクラブ」編集長。東大薬学部非常勤講師。東大医学教育国際協力研究センター学外客員研究員、臨床研究適正評価教育機構理事)自治医科大卒。名古屋第二赤十字病院にて研修後、作手村国民健康保険診療所にてへき地診療所医療に携わる。95年同診療所所長。05年東京北社会保険病院臨床研修センター長。「『健康第一』は間違っている」などの著書がある。

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