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益子直美さんも悩んだ五十肩は「どうせ体操」で症状軽減

写真はイメージ(C)日刊ゲンダイ

 このように五十肩は自然と治る場合が多いのですが、腱板の損傷が大きく、治らない人も2割程度います。

 その重症例に対して、これまでは病院でも治しようがなく、痛み止めを処方するしかありませんでした。

 しかし、今は骨棘を削る内視鏡手術で治すことが可能です。15年前から私は始めていますが、実施している医療機関はまだまだ少ないです。

 五十肩の長引く痛みに苦しんでいる人は、ぜひ手術を行っている機関を探してみてください。

 長期化・重症化させないためには、急性期でも腕を垂らして軽く肩を動かすことです。腕を下ろして「前ならえ」のように肘を垂直に曲げ、手のひらを上に向けて体の前から横に動かす体操(どうぞ体操)がお勧めです。肩を温めるとヒアルロン酸が分泌し、関節の滑りが良くなるので、入浴中に体操するのもよいでしょう。

 冷や汗が出るような痛み、また眠れないほど強い痛みは、五十肩ではなく、心筋梗塞などの症状かもしれません。すぐに医療機関を受診してください。

(自治医科大学・神戸克明特命教授)

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