■問題なく5年経過した時の解放感は本人にしか実感できない
結局、幸いにもいつの間にかリンパ節の腫大は消えてくれました。そんなゾッとする、数年は思い出すのも嫌だった経験がありました。
手術でがんが取り切れても、化学療法でがんが全く消失しても、多くの患者さんは再発を心配しながら過ごされます。咳が出れば「がんの転移が肺に来たか?」、背中が痛いと「骨に転移が?」、腹痛が起こると「腹の中に再発したか?」、首が腫れると「リンパ節転移かもしれない」など、そのたびに不安な気持ちになるのです。
病院に行って、検査をして、何もないとホッとして安心します。多くの患者さんは、それを何年も繰り返されます。たとえ何も症状がなくても、定期の検査の前になると急にまた心配になるのです。
私は患者さんに、こうお話しします。
がんと向き合い生きていく