独白 愉快な“病人”たち

切れた靱帯放置で歩行困難…ブル中野さんは膝手術前も壮絶

痛みを我慢していた当時は「のちに歩けなくなるなんて思いませんでした」(C)日刊ゲンダイ

■プロゴルファーを目指して渡米

 でも、さすがに格闘技には限界を感じて、29歳でプロレス界からフェードアウトしました。そして密かに目指したのがプロゴルファー。一度もやったことなかったのですが、やれる気がして(笑い)。

 ゴルファー修業は体重115キロの悪役レスラーから65キロまでダイエットして始めました。誰にも「ブル中野」だとは気づかれないまま、ゴルフ場で掃除やポーター、キャディー見習をこなし、仕事が終わった後にやっと練習するという日々でした。その後、渡米して約10年挑戦しましたが、結局プロにはなれずじまい(笑い)。

 それから東京でバーを始めたのです。膝の痛みに耐えられなくなったのはその頃です。膝の名医と呼ばれるところへ行って「靱帯が切れているので治したい」と言うと、「靱帯切れたら歩けないよ」と言われました。でも、膝を伸ばす検査をすると通常3~4センチのはずの数字がそれ以上に伸び、検査技師が「こんなに伸びる」と言っていたので、たぶん切れていたのでしょう。

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