食事のたびに大量の汗が…そんな人には思わぬ病気が潜む

食事中の顔の汗は要注意(C)日刊ゲンダイ

 もちろん、食事をすると、体内での熱産生量が増えて汗をかく。とくに栄養素の中ではタンパク質が最も多く熱産生を行うため肉を食べると汗をかきやすい。

「こうした汗は誰にでも起こる生理現象のひとつですが、その程度がひどい『味覚性多汗症』は、味覚の刺激が過度に働くため、通常の味覚性発汗に比べて異常なほど分泌されます」

 この味覚性多汗症を引き起こす病気として知られているのが「Frey症候群」。耳の前下方にある耳下腺には唾液を分泌させる耳介側頭神経と、顔を動かす顔面神経が走っている。そこにできる腫瘍などの手術によって耳介側頭神経が損傷し、その後、誤った経路で神経が再生され、数年後に味覚性多汗を発症してしまう場合があるという。

「それ以外で注意したいのが糖尿病性神経障害です。これが味覚性多汗症を招く場合があります」

3 / 4 ページ

関連記事