特に電子カルテでは、クリニカルパスはとても便利で、「落ち度なく、病気が治って予定通り退院できればよい」と言われるかもしれません。しかし、先人から教わった「私たちの医療は病気を治すのではなく、病人を治すのだ」という言葉があります。これはとても大切な、医療の原点だと思うのです。
イギリスでは「リバプール・ケア・パスウエイ」というみとりのパスがあるようです。
もう数日の命と医師が判断した時に適応されるケアを、過不足なく実施するためのチェックリストで、日本語訳も紹介されています。
しかし、「死ぬときまで標準化、統一化するのか」と考えると、あまり賛成したくない思いがよぎるのが、正直な気持ちです。
がんと向き合い生きていく