独白 愉快な“病人”たち

両足手術を即決…ダ・カーポ榊原広子さんと変形性股関節症

榊原広子さん(右)とご主人の榊原まさとしさん(C)日刊ゲンダイ

■偶然手にとった週刊誌に…

 そんな頃、飛行機の中でたまたま手にした週刊誌に「変形性股関節症」という言葉を見つけました。当時は聞いたこともない病名でしたが、読み進めるとまるで自分のことが書かれていました。長く歩くと夜間痛がある、股関節が痛む、膝や足首が痛む、あぐらがかけない、足が開きにくいなど、いくつもの症状の羅列を見て、思わず隣にいた夫に「これ、全部私に当てはまるんだけど」と言ったのを覚えています。

 もしかするとこの病気かもしれないと思い立ち、すぐにその記事に載っていた「神奈川リハビリテーション病院」を訪ねました。すると「典型的な変形性股関節症です」と診断されました。「臼蓋形成不全」からの変形性股関節症ということでした。

 臼蓋というのは大腿骨の骨頭部分を受けるように丸くくぼんでいる股関節の骨で、そのくぼみが浅かったり小さかったりすると大腿骨骨頭がずれて、軟骨が潰れやすくなってしまうそうなんです。変形性股関節症も末期ともなると大変なのですが、幸い私は初期と前期の間で、まだ「軟骨が潰れ始めている」くらいの状態でした。

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