カラオケ療法

<2>COPDの予防と改善に 10曲連続の演歌は1キロ走と同効果

「南越谷健身会クリニック」のカラオケ教室風景と同クリニックの周東寛院長 (C)日刊ゲンダイ

「COPDの予防や改善の治療法として、腹式呼吸の訓練がいいのです。そのためにもカラオケは、肺の機能を向上させる格好の治療法ですね」

 腹式とは簡単に説明すると、空気を鼻で思い切り吸い、ヘソあたりにその空気をため、そして腹にためていた空気を、口からゆっくりと吐き出すことの繰り返し。ヨガや気功、エアロビクス、武道などにも共通している呼吸法だ。 

「腹筋と横隔膜の収縮を十分に使った深呼吸法(腹式呼吸)は、内臓に対するマッサージとしても効果があり、内臓の血液循環が良くなり、酸素や栄養分が十分に供給されるようになります。カラオケはこれを継続することによって、COPDの改善、あるいは予防にも結び付く治療のひとつです」

 実際、カラオケによる腹式呼吸は肺の活性化以外にも、体にどれだけの効果を生むのか。

 腹式発声による演歌を1曲熱唱すると、約20キロカロリー燃焼させる。5曲歌うと、100キロカロリーになる。これは自転車で20~25分走行したのと同じカロリーの消費量だそうだ。

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