医者も知らない医学の新常識

電気をつけたまま寝ると動脈硬化が進む? 米で研究結果が

写真はイメージ(C)日刊ゲンダイ

 睡眠は健康に大きな影響を与えます。睡眠時間が短いと多くの病気の危険が高まる、というデータがある一方、長い睡眠が脳卒中のリスクになる、というような報告もあります。

 皆さんは夜寝るときには部屋を暗くしますか、それとも明るいままにしますか? 

 暗い部屋の方が眠りやすい人が多いと思いますが、明るいままの方が眠りに入りやすい、と感じる人も少なくはないようです。それでは、眠っている間に周りが明るい場合と暗い場合では、何か健康上の違いはあるのでしょうか? 

 今年のアメリカの睡眠医学の学会で、興味深い研究結果が発表されています。健康な20人のボランティアに2晩、暗い部屋と明るい部屋に分かれて眠ってもらい、その影響を翌日に調査すると、インスリンという血糖を下げるホルモンの働きが、明るい部屋で眠った人では低下していました。これをインスリン抵抗性と言います。インスリン抵抗性は動脈硬化を進行させ、糖尿病の原因にもなります。これはつまり、明るい部屋で寝ると糖尿病になる危険が高まり、動脈硬化の病気にもなりやすくなる、ということを意味しているのです。

 これが一時的な影響なのか、それとも持続することもあり得るのかなど、未解決の問題は多いのですが、少なくとも眠っている間は、周りを暗くしておくのが生活習慣病の予防のためにもいいようです。

石原藤樹

信州大学医学部医学会大学院卒。同大学医学部老年内科(内分泌内科)助手を経て、心療内科、小児科研修を経て、1998年より「六号通り診療所」所長を務めた。日本プライマリ・ケア学会会員。日本医師会認定産業医・同認定スポーツ医。糖尿病協会療養指導医。

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