カラオケ療法

<3>好きな歌を歌うと脳血流が増え脳波もリラックス状態に

「南越谷健身会クリニック」のカラオケ教室風景と同クリニックの周東寛院長(C)日刊ゲンダイ

 病院の3階に「カラオケ教室」(40人収容)を設け、高性能のスピーカーまで備えて外来や病院近隣の男女住民にマイクを握らせている。毎週、定期的に開かれている「カラオケ教室」の司会者は、インストラクター教師がいて、周東院長は診察後に合流して自らも歌う。

「私自身が健康カラオケ人間で、健康に長生きしたかったら1日1曲歌いなさいと指導しています」

 こう語る周東院長は、脳の活性化とカラオケの関係について次のように解説する。

 病院が行う健康診断に欠かせない「脳波検査」がある。脳波とは大脳の働きに伴って発生する微弱な電流のこと。精神状態によって波形や周波数が異なり、大きく「α(アルファ)」「β(ベータ)」「θ(シータ)」「∂(デルタ)」の4種類に分かれる。

 心身がよい状態のときは、α波が多く発生し、反対に緊張しているときは、β波が発生している。α波はリラックスしたとき、θ波は睡眠とか、ぼんやりしているときだ。

2 / 3 ページ

関連記事