震災時におびえ症状も 発達障害の子供をどうケアするべき

写真はイメージ(C)日刊ゲンダイ

 こうした子供たちは“音”“人と近い距離”“不慣れな場所”が苦手だ。

「声をかけるときは平坦な口調で話しかけましょう。部屋のなかでは隅っこや布団と布団の間に挟まれていると安心します。避難所などでは集団からぽつんと離れていると安心という場合もあることを理解してください」(宮尾院長)

 また、発達障害の子供は、不安や恐怖で体が震えたり、被災生活での運動不足で体がムズムズすると、なぜそのような体や心の変化が生まれるのか、その理由を理解しづらい。それを説明してあげることも安心につながる。

「心臓の鼓動が速くなる理由がわからず、パニックになる子供たちもいます。恐怖を感じると人は自然とそうなることを話すと落ち着く場合があります」(宮尾院長)

 大きなストレスを感じている子供たちはより睡眠が大切と言うのは独協医科大学埼玉医療センター「こころの診療科」の井原裕教授だ。

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