これからの季節は咽頭結膜熱と同じアデノウイルスだが別の型が引き起こす流行性角結膜炎にも注意が必要だ。清澤眼科医院(東京・南砂)の清澤源弘院長が言う。
「流行性角結膜炎の主な症状としては白目が充血して赤くなり、まぶたの裏側にブツブツができて目やにや涙が増え、かゆみ、しょぼしょぼ感、ゴロゴロ感、まぶしい感じなどが表れます。症状がひどくなると、出血、耳の前のリンパ腺の腫れ、まぶたの急激な腫れ、白目がブヨブヨする結膜浮腫、発熱などが起きます」
結膜だけでなくしばしば角膜(黒目)にも炎症が広がり、角膜上皮(角膜の一番表層の細胞層)が傷ついて、淡い濁りができたりすることもある。
「特に小さい子供や赤ちゃんの場合は、急激に炎症が悪化しやすいので、注意が必要です」(清澤院長)
症状のピークは1週間ぐらいで、その後徐々に治まってくる。しかし、炎症が強い場合は角膜の濁りが消えるまでに数カ月かかることも。