熱中症だけじゃない 梅雨明けは“W杯脳梗塞”に要注意

4年に一度の“お祭り”で盛り上がるのもいいが……(C)日刊ゲンダイ

 夏に脳梗塞に警戒が必要な理由は血液成分が変わるからだ。血液の大半は水分で、汗をかいて水分が抜けた分だけ血小板などの血液凝固成分濃度が高くなる。

「さらに体内の熱を皮膚から放散するために末梢血管が拡張する。その結果、脳や心臓への血流が低下。血流速度が遅くなり血液はうっ滞する。梅雨以降、血栓ができやすい条件がそろうのです」

 実際、国立循環器病研究センター(大阪)によると、2008~13年の脳梗塞患者数は3~5月、9~11月、12~2月に対して6~8月が最も多かった。それに加えて今年はサッカーW杯が盛り上がっている。お酒を飲みながらのテレビ観戦はそのリスクをさらに高めることになる。

「お酒には利尿作用があります。汗で水分が少なくなった血液は尿に水分を奪われ、血液の粘着性に拍車がかかります」

■前兆となる症状に注意

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