熱中症だけじゃない 梅雨明けは“W杯脳梗塞”に要注意

4年に一度の“お祭り”で盛り上がるのもいいが……(C)日刊ゲンダイ

 ちなみに欧米ではW杯などのサッカーの大きなイベントがあると心筋梗塞が増えるといわれる。

 睡眠不足も問題だ。試合による興奮や仕事の疲労と共に自律神経を乱すため、心房細動などの不整脈を招きやすい。

 心臓は右心室、右心房、左心室、左心房と4つの部屋に分かれている。心房は血液をためておく場所で、心室は血液を送り出すポンプの役割をする。心房細動は心房を収縮させる電気信号が乱れ、心房が細かく震える病気だ。

「実際に心房細動になると、心房が1分間に400~600回の速さで震えます。すると脈が速くなる頻脈になる。これが長引くと心臓の機能が低下して全身に必要な血液を送り出せなくなる心不全に陥ります。心房内で血液同士がぶつかり合い塞栓ができやすくなってしまうのです」

 こうしてできた大きな血栓が、血流に乗って脳を直撃すると脳塞栓を発症するという。

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