MR胆管膵管撮影では、「限局性の膵管の狭窄」、超音波内視鏡(EUS)では「随伴性膵炎を反映する淡い低エコー領域」が認められた。
■対策■
①~④に該当しても、全ての人が膵がんになるわけではない。しかし、自分が膵がんのリスクが高いタイプかどうかを知ることは重要だ。ガイドラインではこれらの危険因子を複数有する人に対して検査を行うことも提案されている。
放置されがちなのが、腹痛。これらの消化器症状があったら、内視鏡検査だけではなく超音波検査を受ける。糖尿病があり、急激なコントロール不良が見られれば、その理由を探る。急性膵炎などは、治癒後も慎重に経過観察を受ける。
「現在、超音波では分枝拡張、5ミリ以上の嚢胞、3ミリ以上の膵管拡張は膵がんの高危険群として拾い上げるようになっています。今後は10ミリ以下の腫瘤像、膵管狭窄とその周囲の淡い低エコー領域もスクリーニングの対象にしていくべきです」