正社員で働く発達障害の人々

「雑談には無理に加わらなくてもいいと、言われラクに」

篠聡志さん(提供写真)

「入所したKaienでは、疑似的なオフィス環境がつくられていて、上司役のスタッフからいろいろな仕事を指示されました。データ入力や、音声の文字起こし、課題を与えられてネットで調べ、パワーポイントで資料を作って発表する、といった訓練もありました」

■履歴書の書き方も長所も教えてくれた

 そのほか、ビジネスマナーや電話対応の仕方、報告・連絡・相談のいわゆる「報連相」についても詳しく教わった。なかでも、篠さんにとって役立ったのは、雑談についてのレクチャーだった。

「私は雑談が苦手で、職場でも話の輪にうまく入ることができず、そのことがとても苦痛でした。ところが、Kaienでは、職場は仕事をするところだから、仕事と関係のない雑談には無理に加わらなくてもいい、ということを教えてくれたんです。それを聞いて、ずいぶん気持ちがラクになりました」

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