現代のBMIに対する最大の問題は、男性の肥満より女性の痩せかもしれません。不健康で死亡率が最も高いBMI18.5未満の人の体形を目指してダイエットに励む現状は、世の中の健康志向とは真逆で、健康を失っても見た目を重視し、美しさを追求するということなのでしょうか。
ただ、この健康度外視の方向性には、健康を追求しすぎる現代の問題解決の手がかりがあるかもしれません。
生活と健康 数字は語る
「武蔵国分寺公園クリニック」名誉院長、自治医大卒。東大薬学部非常勤講師、臨床研究適正評価教育機構理事。著書に「健康第一は間違っている」(筑摩選書)、「いずれくる死にそなえない」(生活の医療社)ほか多数。