こうした足の血管新生や再建治療で目指す“ゴール”は、まず「足を切断せずに残す」こと。次に「普通に歩けるようにする」こと。そして「将来にわたって足のコンディションを良い状態に保つ」ことになります。3つ目がいちばんハードルが高いといえますが、いまは切断を回避して足を残すことができれば、医療用のロボットスーツを利用して足の機能をアップさせることも可能になりました。
ただ、こうした足の機能をトータルで回復させるような治療は、さまざまな診療科の連携がスムーズでなければなかなか難しいといえます。
足にトラブルを抱える患者さんは、まず皮膚科で診てもらうのが最も多いパターンです。最初は足の一部が変色したり、傷がなかなか治らなかったりするケースが多いからです。次に多いのが整形外科で、これは足に痛みが出て歩きづらくなるからでしょう。ほかにも循環器内科など、足のトラブルには“入り口”がたくさんあります。そのため、患者さんがいつまでも血管外科にたどり着けない場合も少なくありません。
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