急に立ち上がったらバッタリ…夏の低血圧はこんなに怖い

写真はイメージ(C)日刊ゲンダイ

 そんなに怖い低血圧はなぜ夏場に多いのか? 

 そもそも血圧は心臓がポンプとして1回の拍動で送り出す血液量と末梢血管抵抗の積で決まる。低血圧の原因は心臓が送り出す血液の量が少ないか、ポンプが動く回数が少ないか、その両方か、あるいは末梢血管の抵抗性が低いのか、などだ。

「夏は体温を下げるため皮膚下の末梢血管を拡大して血液量を増やし、それを材料にして汗をつくります。そのため、脱水傾向も重なり、血液量・血流が減り、心臓が動脈に送り出す心拍出量も減る。夏の血圧は冬に比べて5~10㎜Hg以上も下がるのです」

 病院で血圧を測ると緊張感から本来の血圧より5~20㎜Hgくらい高くなる人は多い。夏は自宅では血圧が下がり過ぎる可能性がある。寒い時に病院で高血圧と診断された人で、降圧薬を処方された人は家庭での血圧に注意したい。低血圧の自覚症状がなくとも医師と薬の量を相談すべきだ。

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