大人も危険 スマホでのストレス解消が引き起こす目の病気

写真はイメージ(C)日刊ゲンダイ

 斜視の中には「隠れ斜視」と呼ばれる「斜位」もある。斜位は普段、両眼視はできているものの、片目を覆い隠してもう片方の目に合わせる手がかりを奪うと、目の位置が上下左右にずれてしまう状態を言う。

「外斜視や外斜位の人は、両目を内側に寄せて見ることが苦手です。スマホを見る人の多くは20センチ以内に近づけて画面を見ます。それだけ強烈に目を内側に寄せるのですが、やがて片方の目が内側に目を寄せることに耐えられなくなる。視線が外側に遊んでしまうのです」(清澤院長)

 結果的に、片方の目だけで画面を追うことになり、眼精疲労の症状が表れる。不自然な姿勢を続けることによるストレスが重なりイライラしてくるという。

「人は左右の目で見ることで遠近感や立体感を感じている。斜視を放っておくと、両眼視が難しくなって遠近感が得られなくなる。そればかりか、片方の目ばかり使うため、使われない方の目の視力が衰えてきて、弱視になり視力が低下、失明することもあります」(清澤院長)

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