富士山でも続出 高山病になる「4つの共通点」を医師が解説

シルバーウイークには800人もの登山者が槍ケ岳に(齋藤医師提供 左の建物が診療所)

 登山ルートには、標準タイムが書かれているので、それを目安にするといい。また、齋藤医師は最近、一眼レフで高山植物を撮影しながら登るため、結果的にスピードはゆっくり。

「富士山で高山病になる人が多いのも、5合目から一気に登るから。2000メートル地点、または5合目で泊まり、翌朝頂上を目指せば高山病は起こさないでしょう。ベテラン登山者であっても、とにかくゆっくり登ることを意識すべきです」

(3)水分量が少ない

 高山病の人に水分量を聞くと、たいてい「十分に飲んだ」と答えるという。しかし、齋藤医師からすると、少ない。

「個人差はありますが、1000メートルちょっと登るのに、少なくとも500ミリリットルのペットボトル入り飲料を3本は飲まなければ……。30~50分に1度休憩を取り、水を飲む。汗をかくので、スポーツ飲料水が理想です。私は粉末タイプのスポーツ飲料を持参し、ペットボトルの水に溶かして飲むようにしています」

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