その後の調査で、14年9月以降にこのクリニックで検査を受けた9424人の画像を見直し、44人が「要精密検査」になっています。あってはならないことですが、検診結果が見落とされる可能性は残念ながらゼロではありません。
車でたとえると、検診はシートベルトの役目です。シートベルトをしていても、事故で死亡するリスクをゼロにはできませんが、リスクを大きく減らすためには役立ちます。では、そのリスク低減効果をしっかり得るには、どうするか。
たとえば、日本人間ドック学会は、健診施設を機能評価していますから、その認定を受けている施設で受けるといいでしょう。もうひとつは、千葉大などでの見落としの時にも触れましたが、検査結果のリポートを受け取り、診断に疑問点があれば積極的に質問すること。
それでも違和感があれば、セカンドオピニオンを求めることが大切です。
Dr.中川のみんなで越えるがんの壁