カラオケ療法

<6>「聴覚と視覚の活性化で認知症予防策になっている」

いつも30人ぐらいが出席(提供写真)

 鉄筋3階建て。広い庭を所有(敷地面積約4500平方メートル)し、特別養護老人ホーム(定員60人)、通所介護サービス(同45人)、認知症通所介護サービス(同12人)などを運営している。

 7月中旬、同施設を訪ねてみた。カラオケは毎週1回。パイプ椅子を並べたホール(写真)で、午後からスタートし、参加者は強制ではなく、いつも30人ぐらいが出席しているという。

 職員から車椅子を押されて参加する人。後方の椅子に座り、眠り込んでいる参加者もいた。

 進行担当の職員が、

「さて今日、1番で歌う人は山田高子さん(仮名)で~す。歌は『天城越え』」

 事前に参加する入居者から、リクエスト曲を聞いているらしい。

 指名されてマイクを握る歌い手は、最初から5人までが80歳前後の女性だった。

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