涼むどころじゃない。水温の高まりやプールサイドの猛烈な暑さで熱中症になる恐れがあることから、夏休みのプール開放を中止する小学校が相次いでいる。夏の涼さえ奪われる異常事態。プロに聞く猛暑対策の第2弾は、モデル、医師、鍼灸師の3人だ。
暑いからといって、冷たいものばかり取っていると、栄養が偏って食欲が落ちる。モデルでビューティージャーナリストの中嶋マコトさんは、夏バテ予防に頼りにしている飲み物があるという。
「玄米と米糀のみで造られた玄米甘酒です。甘酒は、ビタミンや必須アミノ酸が豊富で“飲む点滴”と呼ばれ、江戸時代から滋養強壮剤として親しまれてきました。中でも『せたがや縁側cafe』さんの玄米甘酒は、砂糖不使用でコクがあり、濃厚な味わい。コーヒーで1対1で割って飲むと、夏の栄養補給に最適です」
カフェのHPで購入できる。490ミリリットルで6本5400円~。
外出時は日傘が手放せないが、意外なアイテムも活用する。
「四つ折りにしたキッチンペーパーを水で濡らして凍らせておきます。それを首の後ろに当てて外出するのです。駅に着くころには溶けるので、ウエットティッシュ代わりに汗を拭いたりして、ゴミ箱に。簡単な熱中症予防です」
モデルが飲む玄米甘酢 鍼灸師が勧めるのは10分間の瞑想
夏になると、決まって足がつりやすくなる。そんな人は、日本機能性医学研究所所長の斎藤糧三医師の知恵を取り入れるといいだろう。
「発汗などでマグネシウムが失われると、足をつりやすくなります。寝ている間にこむら返りを起こして目が覚めるのは、マグネシウムが不足している証拠。その予防に、マグネシウム入浴をするのです」
お湯に、硫酸マグネシウムを含む入浴剤やエプソムソルトなどを入れて入浴すればいい。
「39度で15分入浴して体の芯を温めながら皮膚からマグネシウムを取り込みます。入浴剤を使わない人は、にがりを飲むといい」
マグネシウムは、エネルギーの生成や消化、筋肉や神経の働きなどに幅広く関与する。
その不足で、食欲不振や吐き気、疲労感といった夏バテ症状が強くなることもある。適度な補給にマグネシウム入浴が大切だ。
仕事に行くのが面倒くさくて……。歴史的な猛暑で家を一歩出た瞬間、そう思ってしまう。暑さは、判断力を狂わせる。
鍼灸師で、南石鍼灸治療院院長の朴宰弘氏は、その解決策として寝る前に瞑想するという。
「東洋医学の陰陽思想では、夏の熱気は陽と考えます。強烈な陽とバランスを取るため、体は陰に大きく傾くため、自律神経が乱れるのです。冷静な判断ができなくなるのはそのため。その乱れを調節すると、『暑さも夏だから仕方ない』と割り切れるようになる。そのためのステップが瞑想です。寝る前にベッドに横になったら、目を閉じて2秒かけて息を吸い、2秒かけて吐く。これを10分ほど繰り返すと自律神経が調節され、暑さが気にならなくなります」
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3人のアドバイスをヒントに災害級の猛暑を乗り切ろう。