独白 愉快な“病人”たち

扁桃炎で病院を転々…秋川雅史さんが「声」を取り戻すまで

秋川雅史氏(C)日刊ゲンダイ

 今でも、常に自分がイメージする声に近づこうと日々練習しています。声を磨こうとすると大事なことはやっぱり摂生なんです。けれど、人生の楽しみって不摂生にあるじゃないですか(笑い)。たとえばおいしいものは体に悪いし、お酒や夜更かしもそうです。でも、生活全般にわたってそうした楽しみを我慢してもなお、歌がうまくなる喜びの方が今は大きいんです。先日のロシアW杯の日本代表戦でも、ゴールの瞬間に歓喜の声を上げることをグッと抑えましたもんね。

 もし、病気をしていなかったらこの気持ちは持てなかったと思います。神様はきっと父親譲りの素晴らしい声を私に与えた代わりに、声を維持するための試練も与えたのかもしれません。

 生活では、エアコンの使用を控えることと、食事の時間には気を使っています。朝昼晩、それぞれ何時から何時に食べると決めています。ただ、食べる物に関しては常識にとらわれません。

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