カラオケ療法

<7>歌うことは「のみ込む筋肉」を鍛えることにつながる

50歳過ぎには特にお勧め!?(C)日刊ゲンダイ

 そもそも声帯は発声するための器官で、喉の弾力のある左右一対の喉頭粘膜のひだから成る。声を出すときは両側から狭まり、肺からの強い呼気が下から押し上げることで声帯が振動する。

「声帯は声を出す以外に気管のふたの役割も果たしています。加齢で声帯がやせるということは、本来は食道を通るべき食べ物が誤って気管に侵入し、誤嚥する可能性が高まるということです」

 では、声帯をやせさせないためにはどうすればいいのか? 

 一番いいのは歌を歌うことだという。本来、声を出すために使う筋肉と、食べ物をのみ込む筋肉は同じものが多い。大声で歌うことは、知らず知らずのうちに食べ物をのみ込む力を鍛えることにつながるのだという。

「特に上手に歌おうとして自然と前かがみの姿勢に陥る人が多い。むしろ、かかとに体重を乗せて背筋を伸ばすだけで、肺活量や姿勢を維持するためのお腹回りの筋力が向上する。後者の姿勢で歌うと横隔膜をよく動かすことになり、胃腸を刺激してお腹がグーグー音を出して動きだすことがあります。胃腸にもいいようです」

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