ですから、入院生活は先が見えない、えたいの知れない“恐怖”との闘いでした。とにかく怖くて仕方がなかった。周りのベッドで寝ている他の患者さんがカーテン越しにのたうち回っていたり、いつの間にかいなくなったりすることもありました。
夜、寝付くこともできなくて、看護師さんに睡眠導入剤を勧められたこともあります。明るい未来が見えず、目をつぶって寝てしまえば、もう二度と起きられないのではないかという不安にも襲われました。
良いのか悪いのか、今はネット社会で病気についていろいろと調べられますよね?
自分も必死に検索したのですが、どれだけ調べても心が重くなるばかり……余計に考え込んでしまいました。このままではしんどくなる一方だから、もう調べるのはきっぱりやめて医師を信頼してすべて任せようと決めたのです。
独白 愉快な“病人”たち