2カ月後の発症も…その「湿布かぶれ」は光線過敏症です

写真はイメージ(C)日刊ゲンダイ

「田中さんが購入した湿布もケトプロフェン成分を含む湿布薬でした。薬の説明書にも『はがした後も4週間程度は貼っていた部分を日光に当てないように』と記載されていたのですが、田中さんはそれに気づかずに使用して(光線過敏症のひとつである)光接触皮膚炎を発症したのです」

■遮光しなければ再発する恐れも

 この成分が含まれる湿布薬が厄介なのは、湿布薬を貼っているときは何ともないのに、はがした後に紫外線を浴びると突然発症することだ。

「湿布をはがして1カ月以上経ってから発症することもザラで、2カ月すぎてから症状が出たケースもあります。患者さんは湿布したことを覚えていないケースも多く、“急に水ぶくれができた”と訴える患者さんが夏場には多く受診されます」(水野院長)

 湿布に含まれる有効成分は皮膚から吸収され、一部は皮膚の中にしばらく残る。そこに紫外線が当たると、薬剤がアレルギーの原因物質に変わり、それが皮膚に炎症を起こす。

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