生活と健康 数字は語る

血圧測定が日常生活の一部になっている人はたくさんいる

写真はイメージ(C)日刊ゲンダイ

 高血圧が脳卒中や心筋梗塞の危険を増し、血圧測定が有効であることは確かですが、それは確率的な問題に過ぎません。高血圧だからみんな脳卒中になるというわけではありませんし、血圧が低いからといってみんな脳卒中にならないというわけでもありません。また血圧の薬を飲んだからといって脳卒中にならないわけでもないですし、薬を飲まないとみんな脳卒中になってしまうわけでもありません。

 次回からはそのあいまいな部分について、できるだけわかりやすく、データを示しながら説明していきたいと思っています。

2 / 2 ページ

名郷直樹

名郷直樹

「武蔵国分寺公園クリニック」名誉院長、自治医大卒。東大薬学部非常勤講師、臨床研究適正評価教育機構理事。著書に「健康第一は間違っている」(筑摩選書)、「いずれくる死にそなえない」(生活の医療社)ほか多数。

関連記事