骨粗鬆症の骨折「コルセットつけて安静」が寝たきりを招く

コルセットで安静 (写真はイメージ)(C)日刊ゲンダイ

「脊柱後弯変形が驚くほど低侵襲に矯正され、痛みを取る効果は大きい。手術時間は平均30分で、術後は全身麻酔から覚めた後、コルセットを装着してトイレまで自力歩行が可能です。入院期間は4~5日です」

 BKPの対象は、①骨粗鬆症性椎体骨折と診断され②十分な保存的治療で痛みが改善されない症例。低侵襲で効果が高く、重篤な副作用がないことから、山本医長らは診断がつき次第、患者や家族に十分に説明をした上で、可及的速やかにBKPを行っている。

「BKPと保存的治療の効果と安全性に関する比較試験では、BKP群は保存的治療群よりも早期の除痛効果が高く、その効果は試験観察期間の2年間維持されました。背部機能やQOL(生活の質)も、BKP群は保存的治療群より改善。また、米国での試験では、BKP群は保存的治療群より死亡率は低く、病的状態も低かったという報告もあります」

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