老化や病気の大きな原因に 「活性酸素」の正体と防御法

写真はイメージ(C)日刊ゲンダイ

「活性酸素は細胞膜だけでなく細胞内も酸化させます。細胞内にあるミトコンドリアという発電所が酸化されれば、エネルギーが作れなくなります。細胞核が酸化されれば、その中の遺伝子が傷つけられて、遺伝情報に狂いが生じて細胞分裂が正確に行われず異常な細胞ができてしまう。つまり、がんの原因にもなるのです」

■添加物の多い食べ物や過激な運動は避ける

 また、活性酸素は悪玉コレステロールを酸化して動脈硬化を進行させたり、神経細胞を障害してアルツハイマー型認知症の原因になったりする。

 では、この厄介ものを無毒化するにはどうしたらいいのか?

 人体には有害なスーパーオキサイドラジカルを酸素と過酸化水素に分解するSOD(スーパーオキシド・ディスムターゼ)といわれる酵素がそなわっている。過酸化水素はSODほどでないとはいえ有害なため、カタラーゼやペルオキシダーゼと呼ばれる酵素で水と酸素に分解して無毒化している。ところがこれらの酵素は加齢と共に減少し、80代ではほとんど分泌されなくなるといわれる。女性は閉経後、抗酸化作用のある女性ホルモンが減少するため、体の酸化が顕著に表れるという。

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