ズブ濡れでクーラーは危険 真夏の「低体温症」は命も奪う

夏の野外コンサートも注意が必要(写真はイメージ)(C)日刊ゲンダイ

「花火大会やスポーツ観戦、野外コンサートなど、大勢の人々に囲まれて身動きが取れず風雨に打たれるしかない、うまく雨宿りできてもクーラーががんがん効いていて寒けを感じたなど、低体温症は本人や周囲がそうと認識していないだけで真夏の都会でも発症している可能性があります。お祭りなどで水をかけられ、ズブ濡れのままクーラーなどにあたり寒けを感じて震えている人や、プールなどでの水遊びで唇が紫色に変わり体がブルブルと震えている子供は、低体温症の状態かもしれません」

 低体温症は、体温調節機能が完成していない子供や、いつもクーラーの効いた中で生活していて体温調節機能が衰えている女性や高齢者に起こりやすい。

 低体温症で命を落とす可能性が高いのは川での水遊びだ。川は海に比べて浮きにくく、水が冷たい。しかも流れがあるので体温が下がりやすい。川遊びによる水難事故の多くは低体温症が原因だといわれ、警察庁「水難事故」統計によると、17年は1341件の水難事故が発生し、679人の死者・行方不明者を出した。うち子供は31人で、65%以上は川での事故だった。

3 / 5 ページ

関連記事