うつ病予防に最も効果的なのは気分転換。特に体を動かすことは効果があります。世界的なうつ病学会でも、治療法として最も推奨しているのは運動で、次が薬です。ハードな運動の必要はなく、1日1回散歩する程度でいい。とにかく外の風に当たってください。会社で精神的につらくなった時も、ほんの一瞬でいいからその場を離れ、外の空気を吸うだけでも気分は変わると思います。
うつ病を患った当初は動けない、寝たきり、家にこもりがちなどの症状が出ます。そこから治療で体が動くようになっていくわけですが、治りかけて家族も安心し始めた頃が、一番自殺率が高い。患者さんの周囲の方はそこに気をつけて接してほしいと思います。
地域によっては、保健所で「こころの相談」を無料で行っています。医療機関に行く前に誰かに相談したい場合は、利用してみるのもいいかもしれません。
(成城墨岡クリニック分院/墨岡孝院長)
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