酷暑で舌力や唾液力はヘトヘト…「口元」の夏バテ解消法

写真はイメージ(C)日刊ゲンダイ

■唾液量回復の特効薬は昆布

 基本的には野菜など歯ごたえのあるものをよく噛むようにすれば、唾液の分泌量は自然と増えてくる。しかし、中高年で持病の薬を飲んでいる人のなかには薬の副作用で唾液量がなかなか増えない人もいる。

「唾液の量を増やす薬もありますが、私がお勧めしたいのは昆布です。ひとかけらを口に含んでおくといいでしょう。すぐに唾液が出てきます。ただし、昆布によっては塩分が強いものもある。水でさっと塩分を洗い流したうえで使うといいでしょう」

■硬い物を噛む

 こういうと、せんべいやフランスパンなどを思い浮かべ、噛む力を鍛えることをイメージするかもしれないが、これも間違いだ。

「本当に硬い食べ物は歯が割れるなど、歯を失う原因であって、歯にとってはプラスとは限りません。ここでいう硬い食べ物はよく噛まないとのみ込めないものです。とにかくひと口30回を守り、しっかり噛むことです。そうすれば食材の味を感じられ、化学調味料の使用が抑えられ口腔内の汚れも減り、体調も良くなります」

 むろん、歯も時間をかけてしっかり磨く。そうすれば、口元の夏バテが解消される。舌の位置が高くなり、気道に舌が落ち込まないからいびきも消える。カビや細菌が減り、歯ぐきが引き締まり、口臭も減る。朝から爽快感を得られるはずだ。

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