「こうした負債を恐れて、学生が医学部を敬遠する傾向にある。その中にはがんの治療法を発見できる者が含まれているかもしれない。最高の能力を持った学生に入学してもらうために、無償化に踏み切った」
ラファエル・リベラ医学部長はこうコメントしています。
高額な授業料は医師になる学生の数を減らすだけでなく、卒業後の借金返済のために、報酬が少ない小児科医や内科医のなり手が減る傾向も懸念されています。これらが少しでも改善されることを、大学側は期待しているのです。
アメリカでは医学部に限らず、大学授業料の高騰は社会問題となっており、公立の大学を中心に無償化に踏み切るところが少しずつ出てきています。
そして今回のニューヨーク大学の英断に刺激されて、他のトップクラスの大学医学部も同じように無償化を打ち出すのではないかという推測もされています。
ニューヨークからお届けします。