子作り治療 最前線

第三者からの卵子提供 日本人夫婦は年間700~800組が利用

写真はイメージ(C)日刊ゲンダイ

 子宮自体には問題がないのに、何らかの原因で妊娠可能な卵子が得られないことがある。中でも、晩婚化などにより、子供を望んだ時には既に年齢的に卵子の数や質が低下(卵子の老化)し、妊娠に至らない女性が増えている。

 そのような場合に有効なのは、第三者女性(エッグドナー)から卵子の提供を受け、夫の精子と体外受精を行い、その受精卵(胚)を妻の子宮に移植する「卵子提供」である。しかし、卵子提供は国内の医療機関では基本的に認められていない。希望者は民間業者を介して、海外の医療機関で受けているのが現状だ。

■選択肢としての情報周知が課題

 日本人向け卵子提供・代理出産の業界最大手のエージェンシー「メディブリッジ」(東京・品川)のスタッフが言う。

「米国をはじめ海外では、卵子が原因と考えられる不妊状態になった場合、医師が卵子提供を勧めます」

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