がんとは何か

ヘビースモーカーでもがんにならない人がいるのはなぜ?

写真はイメージ(C)日刊ゲンダイ

 もちろん、たばこががんを引き起こす原因は他にもさまざま考えられる。

 例えば、修復酵素の機能の違いだ。

「ニトロソアミンという発がん物質が活性化され、DNAに結合して複数の遺伝子が傷ついたとしても、すぐにがんを発症するわけではありません。傷ついた遺伝子のほとんどは、修復酵素によって修復されるからです。この修復酵素の能力の違いも、がんリスクを大きく左右することになります」(一石英一郎教授)

 なお、たばこは肺がん以外に、胃がん、食道がん、膵臓がん、子宮頚がん、肝がん、大腸がんなどと関係することがわかっている。今後、たばこによるがんについては、新たな発見が報告されるかもしれない。

3 / 3 ページ

関連記事