医師が実践 冷房ONで眠っても喉が痛まない2つのポイント

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写真はイメージ(C)日刊ゲンダイ

 半端ない残暑だ。夏風邪というと、通常は夏の終わりから秋ごろにかけて目立ってくるが、災害レベルの異常な暑さが続いているせいか、お盆の前から喉の痛みや微熱などに悩まされる人が相次いでいるという。

 その症状の一つ、喉の痛みは、クーラーの影響もあり、「クーラーをかけっぱなしで寝たら、ひどくなった」と“クーラー悪玉説”は根強い。だからといって、クーラーなしで我慢していたら、それこそ熱中症で命を落としかねない。クーラーとうまく付き合うには、どうすればいいのか。

 医師で作家の米山公啓氏が言う。

「ポイントは、間接冷却と湿度の2つです。間接冷却とは、直接クーラーの冷気を当てないこと。寝るときは、隣の部屋のクーラーの風を扇風機で回して、寝室を冷やすイメージです。私も、その方法で夜間はクーラーをかけっぱなしですが、喉が痛くなることはありません。もう一つの湿度については、除湿を使わないこと。除湿は文字通り湿度を下げて温度を下げるシステムですから、除湿すると、空気が乾燥して喉の痛みを助長するのです。かけるときは、湿度を下げ過ぎない冷房の方がいい」

 冷房だと、寒過ぎるという人もいる。寒過ぎ問題を解決するのも、間接冷却だという。

「隣の部屋の冷却風を扇風機で回すと、体には間接的に冷気が当たり、心地よく感じます。それでも寒いと感じるなら、通常28度の設定温度を上げながら、マスクをつける。そうやって、夏のクーラーはつけっ放しで使うのが基本です」(米山氏)

 タイマー設定で寝たものの、タイマーが切れて部屋の温度が上がった途端、目が覚めるのでは、快眠にはほど遠い。それでは、疲れがたまる一方だろう。クーラー、カラーテレビ、自動車の新・三種の神器がもてはやされた1960年代ならともかく、今やクーラーがぜいたく品でもない。フィルターがカビだらけでなければ、適切にクーラーを使うのが、酷暑を乗り切るコツだ。

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