役に立つオモシロ医学論文

賛否の低糖質ダイエット 摂取と死亡リスクの関連が論文に

写真はイメージ(C)日刊ゲンダイ

 食事から摂取できるエネルギー源は、炭水化物(糖質+食物繊維)、脂質、タンパク質の3つに分けることができます。これらは3大栄養素と呼ばれ、その理想的な摂取バランスは、タンパク質13~20%、脂質20~30%、炭水化物50~65%とされています。

 ところが近年、炭水化物の摂取量を抑えた「低糖質ダイエット」というものが注目されています。インターネット上には、「炭水化物の摂取を減らすだけで痩せられる」などといった情報が目につきますが、理想的な栄養摂取バランスから逸脱することで、健康への悪影響はないのでしょうか。

 世界的に有名な医学誌、ランセットの公衆衛生専門誌電子版に、炭水化物の摂取割合と死亡リスクの関連を検討した論文が2018年8月16日付で掲載されました。この研究は、米国に在住している45~64歳の1万5428人を対象に、1日の摂取カロリーに占める炭水化物の割合と、死亡リスクの関連を検討したものです。中央値で25年間追跡した結果、炭水化物からのエネルギー摂取割合が低くても高くても死亡のリスクが増加するというU字型の関連が示されました。最も死亡リスクが低かったのは、総摂取エネルギーに占める炭水化物の割合が50~55%の人でした。

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青島周一

2004年城西大学薬学部卒。保険薬局勤務を経て12年9月より中野病院(栃木県栃木市)に勤務。“薬剤師によるEBM(科学的エビデンスに基づく医療)スタイル診療支援”の確立を目指し、その実践記録を自身のブログ「薬剤師の地域医療日誌」などに書き留めている。

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