近づく子供の自殺最多の日…兆候と親の対処法を医師に聞く

写真はイメージ(C)日刊ゲンダイ

 ただし、このとき注意したいのは「嫌なら学校に行かなくていい」と安易に言わない方がいい。

「ヒトは集団行動をする動物です。私は不登校児を多数診ていますが、成長期に他人との交流が乏しいのは、不利だと思います。集団の中でもまれないと、自分を守るスキルだって鍛えられません。対人経験の不足を補うためには、転校、フリースクール、予備校など、他の選択肢を探してみてほしいと思います」

 人はそれぞれ成育していくスピードも能力も違う。成長の過程にある子供たちはそれを認めにくい。だからこそ親が冷静になってそれを認め、その子にふさわしい生き方や考え方、幸せの求め方を一緒になって考える。それが子供の自殺防止につながるのではないか。

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