2018年 がん最前線

生稲晃子さんがん闘病を語る「5歳の娘に言うべきか悩み」

生稲晃子さん(C)日刊ゲンダイ

 1度目の手術は、1センチに満たない小さな腫瘍の摘出。3泊4日ほどの短期入院だった。

 だが、翌年に再発、右胸に悪性腫瘍ができた。この時も、外来手術で切除し、その後はホルモン療法と定期検診を続ける。抗がん剤は不要だったため、普段通り仕事は続けた。

 死の恐怖がよぎったのは、13年10月の2度目の再発。医師の触診で発覚する。

「2度目の再発の時は、とてもつらかったです。最悪の場合も考えなければいけないのかもしれないと怖かった。でも、家族はいつも普通でいてくれました。だから私も普通に家事をし、子供の世話ができました。『やはりこの家には私がいなければダメなんだ』と思わせてくれました」

 仕事も救いだった。

「公表をしていなかったので、仕事も普通に続けていました。家や仕事場で、自分の居場所がある、自分の言葉や働きに期待してくれる人々がいるということが、どれだけ病と闘う励みになったかしれません。仕事に助けられたと思っていますから、闘病中に働くという選択肢はお勧めしたいです」

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